名古屋矯正管区で講演/地域で考える再犯防止

『矯正管区で基調講演』
名古屋矯正管区にて基調講演をさせて頂きました。
矯正管区という名前を初めて聞く方も多いと思います。
矯正管区は、法務省矯正局の事務を分掌する地方支分部局で、刑務所、少年刑務所、拘置所、少年院、少年鑑別所及び婦人補導院の適切な運営の管理を図ることを目的としている機関になります。
その為、本日の講演を聞いてくださった方は、少年院や鑑別所などの職員さんになります。
講演の最後には、自慢話をさせて頂きました。
「少年院を出たばかりの頃から関わった子が、今は立派な社長になり、少年を雇用してくれる青年になっていたり、陽和ハウスを開設した時に、お花を送ってくれたりと、社会で活躍している子が多い。
逮捕される前は、社会で力の使い方を間違えてしまっただけで、正しく力を使う事ができれば、立派な青年になる事ができる。
今、少年院に入っている子ども達も、環境次第で人生は大きく変わる。
皆で手を取り合い、子ども達が輝いていける環境を創っていきましょう」
と、お伝えさせて頂きました。
官と民が手を取り合い、制度の狭間にいる子ども達に、手を差し伸べれる社会を創っていきたいと想います。

本日より、クラウドファンディングがスタートします。

虐待を受け、親から離れないといけない子ども達や、生きづらさを抱え、家庭や学校という居場所をなくした子ども達、非行など、なんらかの理由で自宅では生活ができない子ども達が、安心安全な環境のもと、新しい人生をスタートできる自立援助ホームの開設を目指しています。

開設には建物のリフォーム代209万円・厨房機器の購入68万円、8人分の机やベッド・自転車などの生活に必要な物品の購入、行政書士の手数料、不動産仲介手数料等の費用が必要で、とても大きな費用がかかります。

皆様のお力添えがなければ、開設はとても難しい状況です。

居場所をなくし、暗闇にいる子ども達に手を差し伸べれるように、今回のクラウドファンディングに挑戦させて頂きました。

自立援助ホームに対する想いを見て頂き、共感して頂けましたら、ご支援を頂けますと大変ありがたいです。

子ども達が、未来に不安を抱えるのではなく、未来にわくわくできる社会を目指していきたいです。

皆様のシェア・拡散のご協力をよろしくお願いします。

シェアしていただけるだけでも、未来の子ども達に繋がります。

温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

NPO法人陽和 理事長 渋谷幸靖

 

クラウドファンディングページ↓

https://readyfor.jp/projects/hiyori

 

クラウドファンディングのお手続き方法はこちら↓
NPO法人陽和 説明チラシ

 

6月のNPO法人陽和の勉強会は、「腐ったみかんが医者になった日」の本を出版されている、河原風子さんをお招きし、「人は変われる」「何歳になっても挑戦できる」という河原さんのメッセージを基に、支援者の目指すべきことや、今の子ども達には何が必要なのかを皆様と共に考えていきたいと思います。
第二部では、更生に向かう少年のスピーチを予定しています。
第三部では、理事長の渋谷 幸靖が支援の世界から見えてくる「支援のあり方」についてお話をさせて頂きます。
Zoom参加も可能です。
是非ご参加下さい。
お申し込みはこちら↓
日時:2023年6月4日(日)14:00~16:00
会場: ソレイユプラザなごや
住所:名古屋市中区栄一丁目23番13号伏見ライフプラザ12階
【時間】
13:45 開場
14:00 開会
16:00 閉会

『講演会のお知らせ 滋賀県』

5月28日、滋賀県にて渋谷幸靖がお話をさせて頂きます。
当日は、支援者を目指している少年と一緒に向かわせて頂き、少年もスピーチをしてくれます。

支援の現場から見える世界をお伝えさせて頂き、地域や大人にできる事を皆様と一緒に考えていきたいと想います。

主催:特定非営利活動法人やんちゃ寺
後援:滋賀県 滋賀県教育委員会 滋賀県社会福祉協議会 滋賀県保護司連合会 滋賀県更生保護事業協会 滋賀県更生保護女性連盟 草津市更生保護女性会 草津保護区草津支部保護司会

 

5月14日(日)に、陽和の勉強会を開催します。
今回のテーマは「真実との向き合い方」です。
万引きを繰り返してしまう・・・
実は病気の可能性がある事など、ご存じでしょうか?
薬物依存・ギャンブル依存・アルコール依存など、社会には様々な問題があります。
クレプトマニア(窃盗症)等の治療が必要な犯罪に向き合っておられる、林大悟弁護士をお招きし、支援現場の生の声を聞かせて頂きます。
「回復」「更生」には何が必要か。
そしてどのような背景があるのか。
皆様と共に考えていきたいです。
支援者・子どもと関わる全ての方に必要な勉強会です。
貴重な機会になりますので、是非ご参加ください。
中京テレビ

中京テレビ「キャッチ」

中京テレビ「キャッチ」にて放送して頂きました。

少年を説得し、自首をした瞬間の映像です。

新たな人生を歩む少年の姿も撮影して頂きました。

是非、ご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=lN0jI66I6uA&t=188s

令和5年2月22日(水)午後7時15分から
オアシス21で開催されます。
警察と子ども関係の民間団体が手を取り合い、名古屋の街の居場所支援がスタートします。
民間団体として、愛知県で青少年の支援をしている団体が集まりました。
・全国こども福祉センター
・愛知 PFS 協会
・名古屋市子ども・若者総合相談センター
・街角保健室☆ケアリングカフェ
・ココカラウィメンズクリニック
・陽和

街の平和を願う警察の方々の想いを、叶えていけたらなと思います。
22日の夜にセレモニーがありますので、お近くの方は是非ご参加下さい。
被害者も加害者も生まない社会へ。
未来に不安を抱えてたむろしている少年たちが、夢や目標を見つけて、正しく力を発揮できる道を歩めるように、寄り添っていきたいです。

写真は2019年にオアシスで開催された授賞式の写真です。

『少年法を考える会』

6月26日に少年法を考える会を開催致します。
無免許運転の少年が登校中の小学生の列に突っ込み、娘さんとお孫さんを亡くされた被害者遺族の中江 美則さんにご登壇を頂きます。

被害者側と加害者側の両方の話を聞く事により、見えてくるものがあると考えています。
ご登壇を引き受けて頂いた事に深く感謝をすると共に、「加害者と被害者の先に見えるものは」を問いたいと思います。

ゲストとして、愛知少年院の次長や、少年法の立ち直りに関する著書も多数執筆されている熊本大学法学部の岡田 行雄さん、少年院に勤務されている独立型社会福祉士の渡邊 美代子さん、少年の立ち直りのプロセスを研究している、元家庭裁判所調査官の廣井いずみさん、当法人から監事である弁護士の長尾美穂さんにご発言をお願いしています。

午前の部は、第二回の通常総会を行いますので、NPO法人陽和の事業報告と今後のビジョンも是非聞いて頂けますと幸いです。

お申し込みはこちらになります↓
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSf4pXWSooxooyBhwrIUZrbJzY1FHqrOWhjaiYsVwqdXyYV6tg/viewform?usp=sf_link

お申込みフォームの操作が分からなければ、お電話でも受け付けさせて頂きます。

電話番号:052-893-9899

NPO法人陽和には、青年部という将来子どもに関わる仕事を目指す学生さんが所属しています。

なぜ青年部を設けたかというと、僕は活動を通して子ども達の支援が大人のルールや都合で決められてしまっていたり、子どもの気持ちを汲み取ることなく、上から目線であったり、勝手な決めつけにより、心の扉を閉ざしている子どもを何人も見てきました。
先日もこのような出来事がありました。

陽和と提携をしている企業が、少年の受け入れで動いてくださっていました。
その少年は色々な事情がある為、行政の方も関わっている子でしたが、受け入れについて行政の方と社長が打ち合わせをする事になりました。
しかし、打ち合わせが終わった直後、社長から怒りの電話がかかってきました。

「少年院を出た子はすぐに仕事も辞めるし、続かないし問題を起こす事が多い。本当に大丈夫ですか?」と、冷たく言われたそうです。

社長は続けて、「なんであんな言い方するんですかね?これから頑張ろうとしている子に対して。言い返してしまいそうになるぐらいムカつきました。ここで何か言ってしまうと受け入れに問題が出てしまうといけないと思って我慢しましたが・・・」
と、教えてもらいました。

そして、電話の最後には「あんな大人が関われば、またグレて犯罪しますよ。少年の気持ちが分かりました」と素直な意見も話して頂きました。

もちろん、想いのある素晴らしい行政職員さんもいらっしゃいますが、不思議と僕が子どもたちの口から聞く話は、とても支援者としてふさわしくないような行動や言葉に溢れています。

今回の様な出来事をたくさん経験してきた僕は、団体の中に青年部という枠を作り、将来行政職員を目指す若者を受け入れて、子どもにしっかりと寄り添えるように共に成長していき、一緒に子どもたちを笑顔にしていけないかなと考えました。

なぜなら、子どもたちの本音の気持ちや、子どもたちに寄り添う為の大切な事は、教科書では学べないからです。
いくら本で勉強をしても、現場ではマニュアルなどありません。
学校の試験で合格しても、満点を取っても、社会で大切な人間力というスキルは別の所にあります。

社会に出る前から、困難を抱えた子どもたちに関わり、本音の部分を聞いたり、子どもたちと真剣に寄り添っている大人がどのような関わり方をしているのかを学んでもらえたら、社会に出た時に大きな変化に繋がると考え青年部を作りました。

心の扉を開く関わりができなければ、問題の本質が分からない為、支援のあり方は最も大切な部分になります。

そして、社会に飛び立った後は、一緒に子どもたちについて考え、そして寄り添い、子どもの最善の利益を追求していけたら社会を変えていけるなと考えました。

想いで作った青年部ですが、ありがたいことに大学で講演をした際に興味を持ってくれた学生さんを中心に増えていき、現在は15名の学生さんが所属してくれています。

今年大学を卒業の学生さんは、県職員や、保護観察官、家庭裁判所調査官など、様々な道に4月から進んで行きます。

終わりの始まりであり、これからが本番です。
陽和で感じた事を活かして、子どもに寄り添える社会人になる事を楽しみにしています。

そして、これからも志のある若者と出会えることを楽しみにしながら、想いを伝え続けていきます。

写真は、地方に配属が決まった学生さんから「お世話になりました」とお礼のお菓子を頂いた物です。
嬉しすぎて、食べれそうにありません。

先日は、愛知県からのお声がけにより、行政とNPOの意見交換会に参加させて頂きました。

陽和ともう一つ選ばれた団体は、スイーツ友達の荒井 和樹さんが代表をされている全国こども福祉センターさんでした。

話題提供は愛知県警察本部少年課です。

警察としての専門は「検挙」をするという業務だが、最近では「支援」という事に力を入れていく事の必要性を感じている。
しかし、どのように支援をしたらいいかという課題がある為、連携をテーマに意見交換をしたいという趣旨のもと、児童相談所、保護観察所、名古屋市などの専門機関の意見交換をしました。

行政の方が話し終えると、最後に渋谷がお話をさせて頂きました。

冒頭の言葉では、「現場で聞く少年たちの声を基にお話をさせていただく為、皆様にとって悪口を言われているような表現に聞こえてしまうかもしれませんが、どうか少年たちの声と思い、ご容赦頂けますと幸いです」と、お伝えした後、僕の関わる少年たちは「大人が嫌いだ」「行政の人とは二度と関わりたくない」という言葉を口にしている子が多い事。

保護者からは、「相談したが取り合ってもくれなかった」「なんの解決にもならなかった」という声も多く集まっている事。

陽和の活動をテレビ・新聞・SNSで知り、「こんな活動があったのが知らなかった」という声をよく聞く事。

学校、行政であっても非行を未然に防いだり、再犯をしない為の取り組みの弱さの問題。困難を抱えた子どもたち、家族の声が拾えていないのが現実という問題がある事。

また、支援があったとしても年齢が条件で支援が終わりになってしまうなど、子どもの事情ではなく大人の事情で支援が終わっているケースがあることをお伝えしました。

最後に、「行政の方が関わってこられた少年たちの中に、連絡が取れなくなる子がいると思います。しかし、僕達と連絡が取れなくなる少年は一人もいません。これが今の少年たちの現状であり、課題です」とお話をさせて頂きました。

会議終了後には「おっしゃる通り、デリケートな年齢になると連絡が取れなくなる子はいます。陽和さんには少年たちが本音で話ができるという映像が、浮かんできました」という言葉をかけて頂きました。

行政にしかできない事もたくさんありますが、その反面、できないことも必ずあります。

「子どもにとって何が一番幸せなのか」の気持ちを第一に考え、行政と民間の壁がもう少しなくなればいいなと感じています。

今回の会議をきっかけに、行政の方と一緒に動ける日が来ることを願いたいです。

『1年の終わりに』

昨日は1年の終わりに山登りに行き、自然を感じながら自分と向き合い、1年を振り返りました。

2021年を振り返ると、一度も体調を崩すことなく、色々なご縁のお陰で1年を笑顔で終えることができたなと感じ、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

コロナ禍ではありますが、子どもの支援に自粛という言葉は僕の中ではなく、毎日が困難を抱える少年や保護者さんと向き合う日々でした。
バカは風邪を引かないという言葉がありますが、一度も体調を崩すことがなく毎日を楽しく過ごさせて頂きました。

また、再犯率が高いといわれている社会ですが、団体を設立してから再び少年院に入ってしまう少年は0人で、有り難いことに関わる少年たちはみんな社会で生活をしてくれています。

愛知県の再犯防止に取り組む団体として登録して頂いたり、愛知県や愛知県警察本部との意見交換会議に参加をさせて頂いたりと、活動の幅も子どもたちを様々な角度から関われる体制を、一歩一歩前進していけたかなと思います。

もちろん、うまくいくことばかりではなく、「猫が死んだから休みます」と言って仕事を休んでしまったり、一緒に企業様に謝りにいくことも頻繁にありましたが、少年を受け入れて下さる企業様に恵まれ、陽和で関わる9割の少年は、学業や就職をして毎日を過ごさせて頂いています。(残り1割は発達障がいなどを抱えて練習中の子たちです)

そして、有難いことに、少年たちの失敗にもたくさん寄り添わせてもらいました。

少年たちはたくさん失敗をします。
びっくりするぐらいの失敗もします。
「そんな事がある?」と、驚きを通り越して笑ってしまうような出来事もたくさん起こります。

しかし、僕は「失敗しない人生の方が、よっぽどの失敗」だと考えています。

行動をしない、挑戦をしない、困難が無い人生は無難な人生といいます。
困難が有ることは、有り難い事。
ありがとうを漢字にすると「有難う」になります。

つまり、失敗は挑戦するから生まれます。
元気の良い子ほど、失敗をたくさんします。
有り難いことに、力の使い方を間違え、正しく力を使えない子が僕のもとに集まってくれます。

そんな挑戦する少年たちの失敗を価値に変えていくことが僕の喜びです。

団体を設立して、関わる少年の人数は1.5倍になりました。
たくさんの少年たちと出会えた事や、温かいコメントを下さる皆様、活動を支えてくださっている皆様に心より感謝申し上げます。

来年も、太陽のようなポカポカとした暖かい光を、困難を抱えた少年や保護者さんに届けたいと想います。

明くる年も変わらぬご愛顧をいただけますようお願い申し上げて、年末のご挨拶とさせていただきます。

どうぞ良いお年をお迎えください。

追伸 今日は昨日の疲労でお尻から足の先まで筋肉痛です。
少年たちから「カッコ悪いおじさん」と呼ばれないように、いつまでも自称「お兄さん」と貫けるように、背中で語れるお兄さんを目指していきたいと思います。

              令和3年12月31日
  特定非営利活動法人 陽和 理事長 渋谷幸靖

先日は第一回の総会を開催させて頂きました。
設立シンポジウムから数えると84日目。

84日を振り返って印象的だったのは、葛藤しているご家族の声でした。

「色々な相談機関に相談をしてきたが、一向に出口が見えずに困り果てていた」
などと、ご家族だけで苦しんでいた状況がひしひしと伝わってくる言葉を何度も聞きました。

また、家族だけではなく企業様からは、
「過去にNPOと関わっていたが、ひどい関りをされたので、もうNPOと関わるつもりはなかったけど、陽和の活動を知り、応援をしたい」というお声を聞くこともありました。

84日間の間には、様々な機会を頂きました。
講演は少年院、日本福祉大学など6回させて頂き、
メディアの取材では、NHK・CBC・中日新聞・朝日新聞・ぼらみみなど、7回社会へ発信をさせて頂きました。

困難を抱えて苦しんでいる子どもたち、ご家族の未来が明るくなるように、そして光を避けて生きている子ども達が、夢や目標が持ているように、太陽のようなポカポカとした光を社会に送り続けていきたいと思います。

一人でも多くの子どもたちが、豊かに平和に過ごしていけるように皆様と力を合わせて進んでいきたいと思います。

第2回の総会では、たくさんの笑顔のご報告ができるように努めて参りますので、今後とも陽和をよろしくお願いいたします。

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