千葉県 八街少年院で講演

『少年院に講演 ~社会復帰後のバトン~』

先週は千葉県の八街少年院に行ってきました。

今回の講演は少年ではなく法務教官の先生に向けた講演でした。
少年達が社会復帰後にどのような事が待ち受けているのか。
更生・再犯についての問題点や課題、そして寄り添い方をお伝えすると共に、大人が中々知る事ができない、少年たちの本音の声をお話させて頂きました。

最後に「ここで生活をしている少年たちは、可能性の塊、ちょっと力の使い方を間違えてしまった子ども達。正しく力を使う事ができる環境や、人との出会いがあれば、立派な青年に成長していけます」と、お伝えさせて頂きました。

想いのある先生が多く、涙を流されている先生が印象的でした。

院長先生も最後までお話を聞いてくださり感謝の気持ちでいっぱいです。

講演が終わり、先生方と意見交換や今後の連携についてお話をさせて頂きました。

そして、八街少年院の先生方の想いや取り組みが素晴らしく、今月の23日に開催する陽和の勉強会に講師として来て頂く事を院長先生にお願いをさせて頂き、許可を頂く事ができました。

困難を抱えた子ども達と接しておられる先生方のお言葉は、深い学びになると思います。

 

少年院の先生方のバトンを引き継がせて頂き「あの時、少年院に入ったから今の僕があるんだ!」と、胸を張って言える人生に導いていきたい思います。

『過去を価値に変えた青年~新聞~』

先日、約80名の方が参加してくださり、陽和の勉強会を開催させて頂きました。

涙を堪えながら、勇気を出し、保護者様がスピーチをして頂いたり、青年が非行に走っていた当時の心境を生々しくスピーチをしてくれました。

リアルな声は、どのような本を読むよりも、深い学びとなり、支援で最も必要としている「当事者の気持ち」を知る事ができました。

そして、翌日、勉強会の様子が中日新聞に掲載して頂きました。
新聞を手に取ると、青年がメインで掲載されているのが目に入り、すぐに青年に電話をしました。

新聞に掲載されている事を伝えると、「すぐにコンビニに買いに行きます!」と返事をしてくれました。

10分も経たないうちに、青年から電話があり、「今、見てます!」と興奮した声を聞かせてくれました。

その後青年は、ご両親に新聞記事の写真を送ったと報告してくれました。

数年前は、悪いことをして新聞に載った少年も、青年になった今では、マイクを握り人前で話ができる青年へと成長しました。
今は陽和のスタッフを目指して、色々なお手伝いをしてくれています。

是非、勇気を持ってお話をしてくださった保護者様・青年の「本音」を皆様にも知って頂けたらなと思います。

次回の勉強会は10月23日(日)を予定しています。
皆様と一緒に社会課題や子ども達の未来を考えていきたいと思っています。

陽和では、会員様になって頂くと、過去の勉強会をYouTubeでいつでも、何度でもご視聴して頂けます。
ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

子ども達の未来の為、全力で活動に邁進していきます。

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親や支援者としてのあり方を考える会
~保護者会~ 開催のお知らせ 
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NPO法人陽和は少年院の中でも保護者会を開催している東海地区では唯一の民間団体です。

2ヶ月に1度、子どもたちが笑顔で生きる社会の実現に向けて、様々な勉強会を開催しています。
8月のテーマは、親や支援者としてのあり方を考える会です。

非行・発達障がいなど、困難を乗り越えた経験を持つ保護者様や、当事者だった少年にご登壇して頂きます。

保護者様からは、乗り越える時の苦悩や、今だから分かること、少年からは親や大人に感じる事をスピーチして頂きます。

「なぜ非行に走ったのか?」
家庭環境が影響していることはとても多いです。
少年の生の声を聞き、大人のあり方を考えていきたいです。

その後は、陽和スタッフによる事例を基に、親や支援者としてのあり方を、皆様と一緒に考えていきます。

まとめとして、理事長の渋谷が子ども達との関わりから見えてくる子ども達の声を代弁させて頂きます。

オンライン視聴(zoom)も受け付けております。
陽和でしか学べない希少な時間になりますので、是非この機会にご参加下さい。

参加費無料です。

日程 ◇ 2022 年 8 月 28 日 ( 日 )
場所 ◇ ウィルあいち 2階 特別会議室
  愛知県名古屋市東区上竪杉町1番地

受付 ◇ 13時40分 開場
    14時00分 開会
16時00分 閉会

◇◇申し込みフォーム◇◇
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSefws43LdCbLabOXHyk_AMs0IyGts_s_A99nz2wbCm4EMoZeQ/viewform?usp=sf_link

ご不明な点等ございましたら、
✉npo.hiyori8@gmail.com  
☎052-893-9899までご連絡ください。

申し込みフォームが分からない方は、電話/メールにて承ります。

陽和の活動動画はこちら
https://youtu.be/TaMTy_1A79E

『少年法を考える会』

6月26日に少年法を考える会を開催致します。
無免許運転の少年が登校中の小学生の列に突っ込み、娘さんとお孫さんを亡くされた被害者遺族の中江 美則さんにご登壇を頂きます。

被害者側と加害者側の両方の話を聞く事により、見えてくるものがあると考えています。
ご登壇を引き受けて頂いた事に深く感謝をすると共に、「加害者と被害者の先に見えるものは」を問いたいと思います。

ゲストとして、愛知少年院の次長や、少年法の立ち直りに関する著書も多数執筆されている熊本大学法学部の岡田 行雄さん、少年院に勤務されている独立型社会福祉士の渡邊 美代子さん、少年の立ち直りのプロセスを研究している、元家庭裁判所調査官の廣井いずみさん、当法人から監事である弁護士の長尾美穂さんにご発言をお願いしています。

午前の部は、第二回の通常総会を行いますので、NPO法人陽和の事業報告と今後のビジョンも是非聞いて頂けますと幸いです。

お申し込みはこちらになります↓
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSf4pXWSooxooyBhwrIUZrbJzY1FHqrOWhjaiYsVwqdXyYV6tg/viewform?usp=sf_link

お申込みフォームの操作が分からなければ、お電話でも受け付けさせて頂きます。

電話番号:052-893-9899

中日新聞 6月16日 17日掲載

NHKニュース「1周年記念シンポジウム」放送 

『死んでいた』~虐待からの今~ 講演会

先日、「助けてください」と親の虐待から逃げてきた少年の、近況を知る事ができました。
出会った時、所持金は1000円しかなく、家も仕事も何もかもがない状態でした。

父親には小学生の時から、怒鳴られたり殴られたりしていて、怖くて何も言えないような状況。

少年から話を聞いた数日後、虐待をしている父親に渋谷が会い、この状況が続くと取り返しのつかない事になる事や、親子間だけではこの問題は修復できない事、僕たちに仕事や住むところは任せてほしい事、今後暴力を振るったり威圧をする行為はやめるように説得をしました。

父親は子どもを陽和に任せて見守ると約束をしてくれました。

その後、すぐに提携している企業に連絡を取り、住むところと仕事を調整して、仕事が始まりましたが、一度も仕事を休むことなく、遅刻をすることなく、一生懸命汗を流していると社長から報告を受けました。

頑張っている少年の活躍を社長から聞き、とても嬉しい気持ちになりました。

また、社長が少年に「あの時、渋谷さんがお父さんを説得できなくて、仕事も紹介してもらえていなかったら今頃どうなっていたと思う?」と、質問をすると、「死んでいたと思います」と、なんの迷いもなく即答したとの事でした。

少年は親からの虐待に耐えられず、小学生の時に自殺未遂も経験していました。

そして、少年には夢ができたようで、「僕がもう少し立派な職人になったら、僕と同じように困っている少年を助けてあげたい。でも今は助けれるような立場じゃないから、早く仕事を覚えます」と、夢を語っていたとの事でした。

十代の少年が、たったの数カ月でここまで成長してくれたことが、心から嬉しかったです。
その言葉を聞いた時、本当に少年と出会えて良かったと想いました。

今では、少しずつ親御さんとの関係性も修復されてきて、月に一度会ってご飯が食べれるところまで親子関係が修復されてきました。

頑張っている少年と、変わってくれた父親に感謝です。

人は出会いにより人生は変わる。

支援の現場にいると、日々、色々なドラマと出会います。
少年だけが変われば良いという問題ではなく、ほとんどの場合大人が変わる必要があります。

そんな想いを今週の6月5日(日)、BBS会主催の講演会でお伝えさせて頂きます。

また、6月26日には「少年法を考える会」を様々な専門家をお招きして開催致します。
皆様と共に、明るい社会の実現に向けて考えていきたいと思います。

ご参加希望の方は、申し込みフォーム、または渋谷までご連絡を頂けますと幸いです。

【子ども若者育成支援講演会】6月5日
社会福祉協議会 電話:0564-47-7955

【少年法を考える会】6月26日

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSf4pXWSooxooyBhwrIUZrbJzY1FHqrOWhjaiYsVwqdXyYV6tg/viewform?usp=sf_link

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『一周年シンポジウム ~震える少年のスピーチ~』

昨日は一周年シンポジウムを開催させて頂きました。
去年の設立シンポジウムから413日が経過をしましたが、皆様の支えと応援のお陰で、今日という日を迎える事ができました。
改めましてありがとうございます。

参加申し込みは、会場・zoomを合わせて245名のお申し込みを頂きました。
休日の貴重な時間に、陽和を選択して感謝の気持ちでいっぱいです。

映画「旅のはじまり」から始まり、愛知教育大学 大村惠教授の基調講演、荒井 和樹さん・対馬 あさみさん・星野 智生さん・ 大村 順さん・竹内 亜沙美さん・籠谷 倫親さんによるパネルディスカッション、少年のスピーチと、10時~16時半までの大きなイベントになりました。

パネルディスカッションでは、一人一人の話が濃く、時間がいくらあっても足りない状況でした。
とても深い学びになりましたが、パネリストの皆様が楽しそうな表情をしているのが、僕はとても嬉しかったです。

パネルディスカッションの後は、少年のスピーチ。

大きなホールでのスピーチに緊張をして、原稿を持つ手がガタガタ震えていました。
すぐ横で見守っていましたが、緊張しながらもしっかりと自分の想いを伝えていました。

少年の本音の言葉、そして将来自分も困っている子ども達に支援がしたいという想いに、心がジーンとなりました。

今回のシンポジウムをきっかけに、様々な支援者と繋がり、共に子ども達を支えていける社会を創っていけたらなと思います。

暗闇の世界で苦しむ子どもたちに、太陽の様なぽかぽかとした光を届けていきたいと想います。

僕の自慢の少年です!!

渋谷幸靖

『毎日新聞掲載』~シンポジウムまであと3日~

昨日は毎日新聞の朝刊に掲載をして頂きました。
お陰様でシンポジウムの申し込みは200名を超えて、来ていただく皆様の心に残る会にしたいなという想いが止まりません。

いつも思い付きで企画を考え実行に移しているのですが、今回の会の想いは一周年の感謝と、これからの子ども達の未来が少しでも明るくなることを願って企画しました。

想いが詰まりすぎて、朝から始まり夕方に終わるという一日がかりのシンポジウムになりました。

午前に上映をする「旅のはじまり」は、当事者と支援者に密着した希少な映画です。
全てがリアルタイムの生の声であり、当事者の本音を徹底的に追った心に響く内容になっています。

支援者側も、全国で活躍をしている支援者が揃い、支援のあり方を語っています。
保護者・教員・支援者・行政職員など、子どもと関わる全ての人に見て頂きたい内容です。

そして、第二部では、愛知教育大学の大村恵教授の基調講演です。
社会教育のスペシャリストをお招きしました。

パネルディスカッションでは、荒井 和樹さん・対馬 あさみさん・星野 智生さん・ 大村 順さん・竹内 亜沙美さん・籠谷 倫親さんをお招きして、活動で大切にしている事や、明るい未来の実現に向けて何ができるのかをディスカッションします。

ディスカッションが終わった後は、映画に出演をしていた元非行少年の青年や、虐待を経験した女性、行政機関から逃げ出した少年のスピーチを予定しています。

困難な道を歩んだ経験を持つ当事者の声を発表してもらい、非行に走ったきっかけや、辛かった時にどのような心境だったのか、立ち直ったきっかけ等をスピーチしてもらいます。

その後、大村 惠教授に総括して頂き、渋谷が「明るい未来の実現に向けて」という演題でお話をさせて頂きます。

この会をきっかけに、学びを深め、情報を共有し、支援者と繋がり、一人でも多くの子ども達の笑顔が増える事を願っています。

悲しみを減らし笑顔を増やす事。
それが大人の責任です。

現場の第一線の方々にお集まりいただいている希少なシンポジウムですので、皆様お誘い合わせのうえ、ご来場くださいますようご案内申し上げます。

zoom参加も可能です。(第二部から)

参加無料。
申し込みはこちらから

https://docs.google.com/forms/d/1yJ8TnVDVIi5O8HCvJf37aAIpCoRcuB5xAd8DZrQ37ts/edit?fbclid=IwAR0WDm7EOQyeG8s7hvT41OHHSOkXRY1LSvojOpxbLFPWY3FtliqL3kMe_ow

お電話でも承ります。
電話:052-893-9899

非行・虐待・発達障がい 困難を抱えた子ども達の明るい未来のために、私たち大人に何ができるのかを共に考えませんか?

いよいよ5月22日(日)シンポジウムが開催されます。

第一部では、虐待やネグレクト、非行などにより居場所を失った子どもたちの心に迫ったドキュメンタリー映画「旅のはじまり」を上映します。
さまざまな理由で居場所を失った子どもたちや、彼らを守ろうとする大人たちに密着した希少な映画です。

第二部では社会教育の第一人者である、愛知教育大学教授の大村恵氏による基調講演。
そして、パネルディスカッションでは、社会制度の枠組みから外れる若者の支援者、苦しい環境の子ども達を支援している子ども食堂、どんな子どもでも受け入れている通信制高校、小学校で講演を行い命の尊さを伝えている絆画作家、子どもや大人の居場所作り・HIV感染拡大防止の啓発活動家、障がいを持った子どもの支援をしている支援者など、様々な分野の代表者をお招きしています。

パネルディスカッションの後は、第一部の映画にも出ていた当事者の少年や、虐待を乗り越えた少女のスピーチ、大人を嫌い、大人との関りから逃げ出した経験のある少年の生の声をお届けさせて頂きます。

困難を抱えた子どもたちが背負っている背景(過去)を知り、大人が子どもたちを受け入れる為に何が必要なのか、そして何ができるのかを皆様と一緒に考えたいと思います。

何かとご多忙中とは存じますが、ぜひご来場賜りますようご案内申し上げます。

◇参加費無料◇
お申し込みはこちらから宜しくお願い致します。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSekwaz9kT2lcsyMxJtga8ghdyQGmlqj-UJJUI_OmplsG58WUw/viewform?fbclid=IwAR3q53g7FlDgvu5IgUObxmmXWZ02p-Z1Poki-VVF_VMocw3OrdvQYYsbS3w

オンライン参加(zoom)も可能です。
フォームのお申し込みが分からない方は、メッセージにてご連絡下さい。

日程:2022年5月22日(日)
時間:10:00〜16:30
場所:ウィルあいち ウィルホール

※zoom参加は第二部からになります

イベントのタイムスケジューは、申込みフォームに記載してありますので、ご覧下さい。

後援:愛知県 名古屋市 愛知県教育委員会 名古屋市教育委員会 愛知県社会福祉協議会 名古屋市社会福祉協議会 愛知県BBS連盟

『少年法の改正 ~取材~』

4月1日から少年法が変わり「特定少年」という少年たちが誕生します。

特定少年とは、重たい罪を犯した場合、18歳・19歳の少年が実名で報道をされて大人と同じ刑罰を受ける少年の事をいいます。

例を挙げると、新聞やニュースで「少年」と記載されていたのが、「渋谷幸靖」というように実名が報道されてしまいます。

これは何を意味するかというと、一度Googleで「渋谷幸靖」と検索してみてください。
検索をすると、僕の講演会の事や新聞に掲載された情報、団体の情報などたくさんの記事が出てきます。

仮に、これが事件を起こした記事が出てきたら、皆さまだったらいかがでしょうか?
経営者の方や人事を担当している方でしたら、おそらく多くの方が採用を見送る事になると思います。

また、名前が出れば「〇〇の息子さんだよね?」とその家族にも影響をして、職種によっては仕事を辞めないといけなくなったりする場合も出てきます。

そして、一番の問題は、やり直すチャンスが狭まってしまうという事です。

再び犯罪をしてしまう人の半数は無職の状態です。
つまりは就職ができないと、再び犯罪を犯してしまうという事です。

今の現状で再犯率は一向に減っていない状況ですが、さらにやり直すことが難しい社会が出来上がってしまいます。

その他にも、大人と同じ罰を受けるという事は、少年院の教育を受ける機会を逃してしまう事にもなります。
少年院と刑務所の大きな違いは、「教育」と「罰」です。

未熟な少年たちに教育を与えるのか、罰を与えるのか。

勉強が苦手な子どもがいたら、皆さまでしたらどうしますか?
命令口調で怒鳴りつけますか?押し入れに閉じ込めて罰を与えますか?

未熟だからこそ、その問題を解けるように教えてあげる事が大切ではないでしょうか。
つまりは罰ではなく教育です。

厳罰化に賛成をしている方が多いというデータがありますが、もっと少年たちの事を知ってほしいなと感じます。

少年院に入る子は、「悪い」とか「怖い」というイメージが多いと思いますが、それは違います。
当たり前と呼ばれている「普通の生活」ができなかった子たちなんです。

法律的には加害者です。
しかし、その裏には被害者の一面を持っています。

今回の少年法改正には様々な意見がありますが、僕は少年たちの深い部分を誰よりも知っているだけに「反対」です。

そんな想いをメディアのインタビューで答えさせて頂いています。
「メ~テレ(名古屋テレビ)」「CBCテレビ」「日本テレビ」の報道番組で放送されます。

法律を変える事はできないですが、大人の意識は変える事ができます。

一人でも多くの大人が、少年たちの人生の再出発を応援してあげれる社会を創っていけたらなと想います。
しっかりと反省の念を抱き、いつか誰かの為に何かができる青年へと導いていきたいです。

写真は、中日新聞の取材の風景です。

NPO法人陽和には、青年部という将来子どもに関わる仕事を目指す学生さんが所属しています。

なぜ青年部を設けたかというと、僕は活動を通して子ども達の支援が大人のルールや都合で決められてしまっていたり、子どもの気持ちを汲み取ることなく、上から目線であったり、勝手な決めつけにより、心の扉を閉ざしている子どもを何人も見てきました。
先日もこのような出来事がありました。

陽和と提携をしている企業が、少年の受け入れで動いてくださっていました。
その少年は色々な事情がある為、行政の方も関わっている子でしたが、受け入れについて行政の方と社長が打ち合わせをする事になりました。
しかし、打ち合わせが終わった直後、社長から怒りの電話がかかってきました。

「少年院を出た子はすぐに仕事も辞めるし、続かないし問題を起こす事が多い。本当に大丈夫ですか?」と、冷たく言われたそうです。

社長は続けて、「なんであんな言い方するんですかね?これから頑張ろうとしている子に対して。言い返してしまいそうになるぐらいムカつきました。ここで何か言ってしまうと受け入れに問題が出てしまうといけないと思って我慢しましたが・・・」
と、教えてもらいました。

そして、電話の最後には「あんな大人が関われば、またグレて犯罪しますよ。少年の気持ちが分かりました」と素直な意見も話して頂きました。

もちろん、想いのある素晴らしい行政職員さんもいらっしゃいますが、不思議と僕が子どもたちの口から聞く話は、とても支援者としてふさわしくないような行動や言葉に溢れています。

今回の様な出来事をたくさん経験してきた僕は、団体の中に青年部という枠を作り、将来行政職員を目指す若者を受け入れて、子どもにしっかりと寄り添えるように共に成長していき、一緒に子どもたちを笑顔にしていけないかなと考えました。

なぜなら、子どもたちの本音の気持ちや、子どもたちに寄り添う為の大切な事は、教科書では学べないからです。
いくら本で勉強をしても、現場ではマニュアルなどありません。
学校の試験で合格しても、満点を取っても、社会で大切な人間力というスキルは別の所にあります。

社会に出る前から、困難を抱えた子どもたちに関わり、本音の部分を聞いたり、子どもたちと真剣に寄り添っている大人がどのような関わり方をしているのかを学んでもらえたら、社会に出た時に大きな変化に繋がると考え青年部を作りました。

心の扉を開く関わりができなければ、問題の本質が分からない為、支援のあり方は最も大切な部分になります。

そして、社会に飛び立った後は、一緒に子どもたちについて考え、そして寄り添い、子どもの最善の利益を追求していけたら社会を変えていけるなと考えました。

想いで作った青年部ですが、ありがたいことに大学で講演をした際に興味を持ってくれた学生さんを中心に増えていき、現在は15名の学生さんが所属してくれています。

今年大学を卒業の学生さんは、県職員や、保護観察官、家庭裁判所調査官など、様々な道に4月から進んで行きます。

終わりの始まりであり、これからが本番です。
陽和で感じた事を活かして、子どもに寄り添える社会人になる事を楽しみにしています。

そして、これからも志のある若者と出会えることを楽しみにしながら、想いを伝え続けていきます。

写真は、地方に配属が決まった学生さんから「お世話になりました」とお礼のお菓子を頂いた物です。
嬉しすぎて、食べれそうにありません。

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